「気密性能・断熱性能には自信があるのに、サイトからの問い合わせにつながらない」――工務店の経営者様から、こうしたお悩みをよくお聞きします。実はこの悩み、私自身が住宅資材の営業時代に、プロ相手に痛感した壁と同じ構造をしています。今回は、その失敗談を交えながら、性能をWeb集客の反響につなげる説明の作り方についてお伝えします。

このページで分かること

  • 住宅資材営業時代、性能の良さをプロにすら伝えきれなかった実体験
  • 「数値・スペックで説明する」ことが、なぜ反響につながりにくいのか
  • 気密・断熱性能を「生活者目線のメリット」に翻訳する具体的な方法

プロ相手にも、性能の良さは伝わらなかった

前職の住宅資材メーカーで、気密性能を高める建材の営業を担当していた時期があります。売り込む相手は一般の施主ではなく、工務店の社長や、建築資材を取り扱う卸売業者の担当者――つまり住宅性能について、私よりずっと詳しい「プロ」の方々でした。ですから、気密性能が上がることでどんなメリットがあるのか、数値の意味や施工上の利点を、こちらもそれなりに勉強して商談に臨んだつもりでした。

数値やスペックでは、心が動かなかった

しかし、結果は芳しくありませんでした。性能の数値や仕組みを説明しても、相手の反応は「へえ、そうなんですね」で止まってしまうことがほとんどでした。工務店の社長にとって、気密性能の向上は「知っている情報」ではあっても、「今すぐこの資材に切り替えるべき理由」としては響いていなかったのです。実際、同じ営業チームの中でも、この資材に関しては私だけ販売成績が伸び悩みました。他の商材については一定の実績を残せていたので、これは営業力そのものというより、この資材特有の「伝え方」に問題があったのだと思います。

プロにすら伝わらないなら、施主にはなおさら

退職後、この経験を振り返って気づいたことがあります。住宅性能について私より詳しいプロ相手にすら、数値やスペックの説明だけでは相手の心を動かせなかった。だとすれば、一般の施主――家づくりについて詳しくない生活者――に対して、工務店側が専門的な数値をそのまま提示しても、同じか、それ以上に伝わらないはずです。これは「性能はいいのに反響が弱い」という、多くの工務店様の悩みと根本的に同じ構造だと考えています。

「性能はいいのに反響が弱い」が起きる理由

専門的な数値は、業界内の人間同士であれば、性能の高さを裏付ける有効な指標です。しかし、家づくりを検討し始めたばかりの施主にとって、その数値の単位自体に馴染みがなく、「それが自分の暮らしにとって何を意味するのか」がイメージできません。結果として、サイトに数値を並べるだけでは性能の高さは伝わっても、「だから、この工務店に相談したい」という行動には結びつきにくくなります。

気密・断熱性能を「伝わる言葉」に変える3つの方法

①数値は「体感」に翻訳する

専門的な数値をそのまま見せるのではなく、「冬でも足元が冷えにくい」「エアコン1台で家全体が暖かい」「隣の部屋との温度差が少ない」など、暮らしの中で体感できる変化に言い換えます。数値は、体感の「裏付け」として併記する程度で十分です。

②光熱費という「身近な数字」で語る

性能そのものの数値より、施主にとって身近な数字である光熱費の変化の方が伝わります。「同程度の広さの一般的な住宅と比べて、年間の光熱費がどの程度変わるか」といった目安を示せると、性能への投資が生活コストにどう返ってくるかをイメージしてもらいやすくなります。

③施工事例・体験談で語る

性能の説明を、抽象的な数値ではなく、実際に建てた方の体験談やビフォーアフターで語ります。「以前の家では感じていた寒さが、この家では感じなくなった」という一次情報に基づく声は、数値の羅列よりもはるかに説得力を持ちます。

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「性能には自信があるのに、サイトからの反響が弱い」という段階でも構いません。まずは現状のサイトや訴求内容をお聞かせください。

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よくある質問

C値・UA値のような数値は、サイトに載せない方がいいのでしょうか?

完全に省く必要はありません。数値は専門性や裏付けとして有効ですが、それだけで終わらせず、体感メリットや光熱費といった生活者目線の説明とセットで掲載することをおすすめします。

施工事例が少ない工務店でも、この方法は使えますか?

数は多くなくても構いません。1件でも詳しく取材した事例があれば、抽象的な数値の羅列よりも説得力のあるコンテンツになります。まずは一つの丁寧な事例から始めることをおすすめします。

性能の説明を見直すだけで、反響は変わるものでしょうか?

説明の見直しだけですべてが解決するわけではありませんが、「性能は理解されているのに問い合わせにつながらない」という状態の多くは、伝え方のズレが原因です。改善の優先度が高い部分だと考えています。